「成澤広幸の星空撮影塾」補足説明・誤植情報

 

 

私が監修を勤めた初の著書「成澤広幸の星空撮影塾」は、無事12月15日に発売となりました。

 

おかげさまで好評をいただいているようです。

 

手に取ってくれた皆さん、本当にどうもありがとうございます。皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

 

さて、そんな星空撮影塾ですが、なんと恥ずかしいことにいくつか誤植が報告されています。

 

内容が内容だけに、読んでくれた方々を混乱させたり、誤った知識を与えないようにしなければいけないと考え

 

私が気づいた点や、皆さんからご指摘を受けた部分をこちらにアップして随時更新していくことにしました。

 

以下の内容をご確認の上、周囲に本書を持っている方がいたら

 

ぜひともこのブログの情報を拡散いただければと思います。

 

 


誤植① ■P.9の写真 合成方法の表記が間違っています。

 

誤・加算平均合成  →  正・比較明合成


誤植②■P.25 ズームリングとピントリングの表記が逆

 

私は撮影中に誤って操作しないように、ピントリングの位置に蓄光テープを貼るようにしています。

昼間のうちに日光を浴びせておけば、暗闇の中でも蓄光テープがほんのりと光ってくれます。

P.25では、ズームリングとピントリングの表記が逆になって表記されてしまっています。

混乱させてしまい、申し訳ございません。


誤植③P.48 「比較明合成」と「バルブ撮影」の撮影データが逆になっている!

 

天の川が写るような空の暗い場所で比較明合成すると、たくさん写りすぎてしまうことがあるが、バルブだといい感じで星が消えて写りすぎることはありませんよ、という説明をしている部分です。

上の写真は「Starstax」で比較明合成処理してます。

下の写真はバルブ撮影で一発撮りです。

撮影データが逆になってしまっています。

大変申し訳ございません・・・。

誤植④■P.54 福岡の磁気偏角が「33度」になっている!

 

通常のコンパスは真北を指さず「磁北」を指します。

このページではビクセン「ポーラメーター」を使って星空雲台ポラリエの極軸合わせの精度を上げるコツとして、磁気偏角分ずらして設定することを紹介しています。

札幌で9度、関東で7度、大阪で7度、ときて

何故か福岡だけ「33度」になってしまっています・・・。(そんな訳あるかいっ)

福岡の磁気偏角は「6度」です。(正確には6度30分)

 

                           福岡県民の皆様、大変申し訳ございません・・・。


誤植⑤■P.65 

①ヒストグラムの表記が逆

②露出が30秒ではなく、50秒です。

③ソフトフィルターは使っていません。

 

ここで紹介されている写真(左上)は、手前の風景(道)を後で画像処理で明るくしやすいように、オーバーめに撮影しました。結果、星空は明るめに写りますが、下半分の風景が真っ暗にならずに少しだけ明るく写っています。完全に真っ暗の状態からシャドー部分を明るくすると、ノイズがかなり目立ちます。風景を基準に明るめに露出をすることで、シャドー部分を明るくしてもノイズが発生しにくくなると考えたからです。そのヒストグラムが右下のものになります。やや中央付近にヒストグラムが寄っていますので、これは「オーバーめに撮影している」ということが読み取れます。

50秒も露出をしていますから、地球の日周運動で星が流れて写ってしまいます。それを防ぐために、ポラリエで追尾撮影を行っています。ポラリエを使うと風景が流れてしまいますが、この写真の場合、下半分の風景が暗いので、風景のブレがさほど気になりません。

ここから画像処理をしていくんですね。上半分の星空をハイライト調整や段階フィルターを使って明るさを落としたり、コントラストを上げたりします。下半分はシャドー調整や段階フィルターを使って少し明るくします。この時にノイズがでてざらざらにならないよう、やりすぎに注意です。

そうすると、右上の写真のようになり、そのヒストグラムは左下になります。真ん中よりもやや左にヒストグラムが寄っていますので、本書で解説している「星空の適正露出」になっている・・・ということですね。

 

ヒストグラムの表記が逆になってしまったことで、こんなにもわかりづらい説明になってしまいました。申し訳ございませんでした。